抗がん剤治療を受けながら仕事を続けている方が
「しばらく病気休暇を取って治療を続けていたのですが、そろそろ復帰しないと、と思い
職場に戻りました。しかし、職場の空気感が変わっていて、また自分の体力の限界も感じて
主治医と相談し、もう一度病休を取得することにしました」
というお話をしてくださいました。
このようながん治療と仕事との両立に悩む人は多く、社会復帰の困難さを痛感させられます。
病気という苦難は、これまでの生活を一変させる巨大な力を持っています。
そして、それらと共に歩むためには、その時々で「変えていく」という勇気が必要になります。
いくら社会制度が整い病休の取得が可能になっても、その中で起こる人間関係まで保証してくれる
わけではありません。病休や有給の取得に対する罪悪感やこれまでのような仕事が出来ない自責を感じたり
悪意のない周囲からの言動に傷つけられたりすることもあります。
治療による体力の低下に職場の大きなストレスも加わって、無力感や自信喪失なども生じやすくなります。
こんな時は、今一度自分の「仕事」や「生活」そして「考え方」について変える・考えるタイミングにきている、ということなのではないかと思います。
どうしてもその職場でなければならないなら「考え方」を変える
今の体力に合う「仕事」に変える
心身共に楽にいられるよう「生活」を変える
変える事への不安もありますが、それが自分に合っていれば意外に心が楽にいられる効果が得られます。
病気と共に生きる生活は、過酷で大きく長い忍耐が必要です。ですから、変えることでそれらの負担が
減るのであれば、臆する事なく変える勇気も必要なのではないかと思います。