介護者とは別のアイデンティティー(役割・立場)をもつ 

介護は「喪失」と「制限」の連続です。要介護者との関係性、自分の世界や社会との関係性など様々な「喪失」と「制限」の繰り返しの中で生きることを強いられる過酷な、そして孤独な責務であると思います。先の見えない不安の中で、また変えられない現実の中で、それでも自分らしく生きるためには、「介護者」というアイデンティティーの他に何か他のアイデンティティーを持つことが大切です。少しの時間でも「介護者」という自分から離れ、別の自分の役割・立場に身を置くことができれば、この過酷な毎日を何とかバランスを取りながら生きていくことができるのではないかと思います。