大切な人を喪った時、
人は自分の心や、この世界の隅々まで故人を探し求めます。
風の中や、木々の揺らめき、花の美しさ、物音や自然現象にまで
故人を感じ、その気配を確かなものにしたいと様々なものに心を馳せます。
死者の存在については、宗教的な観点から、スピリチュアル的な観点から
様々な考え方があり、また科学的に進化論的に証明できないと否定する人もいます。
私は専門家ではありませんので、それらについて語ることは出来ませんが、
「死者の存在を感じる」ことは、あっていいし、あることだとも思います。
大切な人が、自分を見守り傍にいてくれる、そんな愛がこの世にあっても
私はいいと思うのです。
人の想いや愛は、底知れぬ力を持っています。
例え、科学的に証明出来ていなくても、大切な人を身近に感じながら
この苦難の人生を歩いていけるなら、それでいいのではないかと思います。
そして、歩んでいく先で故人が愛と共に想い出に変わっていく瞬間があれば
それは、この世界のどこかではなく、自分の心の中に故人の居場所ができた
ということだと思います。